今日の説明会
今日は移民局主催の「2021年中に始まる新たな就労ビザ(ワークビザ)」の大まかな説明がありました。
説明会はオンラインで行われていたのですが、(相変わらず)細かい質問には答えられずどちらかというと現時点で決まっている流れの説明に近かったという印象です。
移民局のサイトでも英語版の説明がありますので、そちらもご参照ください(https://www.immigration.govt.nz/employ-migrants/introducing-new-accreditation-and-single-work-visa)。
Accredited Employer Work Visa (AEWV)
新たな就労ビザはAccredited Employer Work Visa (AEWV) と呼ばれることになります。
Accredited Employerは「認定された雇用主」という意味です。
今までは移民を雇う雇用主は「認定されている雇用主」と「普通の雇用主」で分かれていました。
今後は移民を雇う全ての雇用主が移民局へ登録をし、このAccreditedの認定を受ける必要があります。
Post Study Work VisaやPartnership WorkVisaといった、スポンサーを必要としないワークビザとは違い、「認定された雇用主(スポンサー)」が存在して成り立つワークビザなのでAccredited Employer Work Visa となるんですね。
AEWVに統合されるビザ
- Essential Skills Work Visa
- Essential Skills Work Visa — approved in principle
- Talent (Accredited Employer) Work Visa
- Long Term Skill Shortage List Work Visa
- Silver Fern Job Search Visa (2019年10月7日に終了)
- Silver Fern Practical Experience Visa
新たな規定の開始日
新たな規定は2021年11月1日から施行されます。
新たな申請プロセス
AEWVのビザで移民を雇う前(ビザの申請をする前)に
- 雇用主が新たなシステムでの認定を受ける
- ジョブチェックを受ける
- 雇われる方がビザを申請をする
のプロセスを経る必要があります。
ジョブチェックの時点で、雇われる方が適した技能や経験を持っているかも確認されます。
新たなシステムの3つのチェック項目
上記の各プロセスを確認するための移民局のチェック項目が以下となります。
- 雇用主のチェック(the employer check)
- ジョブチェック(the job check)
- 雇われる方(ビザ申請者)のチェック(the migrant worker check)
雇用主のチェック(Employer Check)
Employer Checkの段階で、雇用主が認定がされているかが確認されます。
認定は雇う移民の数によって2つのカテゴリーに分かれます(これは以前Jandals Lifeで説明した通りです)。
- スタンダード登録(standard accreditation):移民の雇用が5人以下の雇用主
雇用主が所属する業界の基準と規制の基準を満たすことに加え、雇用法に違反した会社や企業のリストに載っていないことが求められます。 - ハイボリューム登録(high-volume accreditation):移民の雇用が6人以上の雇用主
昇給と労働環境の向上、ニュージーランド人への継続的なトレーニングとスキルの向上に貢献しなければならない、というルールが課せられます。
ジョブチェック(Job Check)
ジョブチェックでは、
- 雇用市場と同じレベルの報酬を払っているか
- 雇用条件が雇用法を守っているか
- 雇用市場の確認をしたか(現地人で適した人材がいなかったかどうか、求人広告を掲載してチェックしたかどうか)
を確認されます。
ニュージーランドの時給中央値(2021年5月の規定では25.50ドル)の2倍の報酬を得ているポジションに関しては雇用市場の確認は必要ありません。
報酬が時給中央値未満のポジションに関しては、Ministry of Social Developmentの確認も必要となります(2021年6月から7月にかけて詳細が発表されるとのことです)。
ジョブチェック(求人広告掲載など)の費用は雇用主の負担となります。
分野によっては人材不足が既に把握されているので、分野毎の対応もあるようですが、詳細は後日とのことでした。
雇われている方のチェック(Migrant Worker Check)
AEWV申請の最後のプロセスが雇われている方のチェックです。
この段階で初めて申請者の審査となります。
審査内容は、
- 犯罪歴
- 健康
- スキル
- 経験
といった内容で、今も行われている審査内容に近い部分です。
この箇所の費用は雇用主か申請者が支払います。
詳細は2021年後半に発表されるとのこと。
雇用主の認定・登録はいつからできるのか
2021年11月1日の規定の施行に先駆け、雇用主は9月下旬から登録の申請が可能となる予定です。
現時点での規定で認定を受けている雇用主(Accredited Employer)は新たな規定での登録・認定が必要となります。
移民を雇う意思のない雇用主は登録の必要はありません。
新たな移民を雇う意思はないが、現時点で移民を雇っている雇用主も登録の必要はありません。
今日の説明での新情報
最も重要な説明は開始時期の説明でした。
今までは「2021年の後半のいつか」だったのが、「2021年11月1日開始」とはっきり決まったことは今後ビザ申請計画を立てるのが楽になったような気はします。