たいむ ふらいず、です!
そうそう、つい先日(12月18日)にイミグレーションがワークビザのシステム(規定ではなくシステムだからね!)についての大きな変更の可能性を発表したね!
https://www.immigration.govt.nz/about-us/media-centre/news-notifications/consultation-on-proposed-changes-to-employer-assisted-temporary-work-visa
2020年半ばの施行を目指していて、今のところはコンサルテーションという形を取っているけれど、実際にはある程度方針とシステムは構築されていて、それに沿って既に動いていると思われます。
多分これはここ数年でもトップクラスに大きな変更です。
個人的には数年前のResidence Class Visa(永住権)より大きな変更です。
影響を受けるビザは、なんと全てのワークビザのカテゴリー!
- Essential Skills including the Essential Skills in Demand Lists (ESID)
- Approval In-Principle
- Talent (Accredited Employer)
- Work to Residence – Long-term Skill Shortage List Occupation
- Silver Fern (Practical Experience)
- Silver Fern (Job Search)
気になる変更内容は……
今までの問題点
以前のエントリーでも書いた(と思う汗)けど、移民の政策はニュージーランド人だけでは補えない人材を移民で確保していくことに重点を置いています。
- 各分野の成長率
- 人材の数に対するポジションの割合
- 各分野での、各レベルの学校の卒業生の数
それを使ってShortage List (http://skillshortages.immigration.govt.nz/immediate-skill-shortage-list.pdf)のバランスを整えたりしています(多分笑)。ちなみにこのShortage Listを予測したかったら、今までの傾向から予測モデルを作ることも可能かも。
データサイエンスとか統計学を勉強していた人をインターンに雇って一緒に予測モデル作るのも楽しいかも!
Anyways、この「優秀な人材」を効率良く囲っていくためにワークビザにも多くのカテゴリーが作られていきました。
例えば、永住権に繋がるワークビザのWork To ResidenceビザのTalent枠。
これはAccredited Employer(https://www.immigration.govt.nz/new-zealand-visas/apply-for-a-visa/tools-and-information/tools/accredited-employers-list)から内定を得られ、尚且つ年収が$55,000以上だと、その時点で既に国に貢献し得る人材として扱われて、優遇されたビザを発行するシステム(強引な説明だけど)です。
仕事をしていく中で環境に慣れさせて、そのまま住んでもらおうよ、といった感じです。
こうしてビザの種類やカテゴリーを多くしたせいで少しずつズレが生じ、思惑とは違った事態に陥ってしまったのが昨今のビザ事情。
例えば、
- 業界によってはニュージーランド人の雇用を奪ってしまった
- 低スキル枠のビザの上昇
- 企業によるニュージーランド人のトレーニング(本来現地人をトレーニングして利用するべきシーンでも、既にスキルを持っている外国人を採用する傾向が出来た)
- イミグレーション側も企業の経済状況や外国人を採用するに至る理由を把握出来ない
という問題が発生しました。
ただ、今までのワークビザのシステムは、あくまでも「申請者」が主体となって審査が進むため、イミグレーション側の対応が後手に回るのも仕方がないといえば仕方がないのです。これを上手く利用しニュージーランド人以外を優先的に雇っている会社があるのも事実。
イミグレーションアドバイザーはビザ申請のゲートキーパー的立ち位置も担っている為、本来ならば無理やり状況を作らなければビザが発行されないような状況ではビザ申請を積極的に促さない、という考慮が必要です。
でも、「ビジネス」として成り立たせるために強制的に規定を満たす状況を作り、ビザを発行せざるを得ない状況を作るんです。
それが結果的に移民の首を絞める、はたまた移民に頼ることを前提としている会社の首を絞めることに繋がるんだけど。
現状では規定さえ満たしていればどの企業や会社でも移民を雇えるため、実際には雇える状況ではなくともビザのサポートを可能にしてしまうこともあります。
イミグレーション側はこれに危機感を覚えていました。
どうでもいいけど、PINでは企業からの相談ではまずは現地人を上手く雇える環境を作る・整えるアドバイスから始めています。そうすることにより、企業側も移民に頼りきるような状況を避けられ、尚且つ必要ならばビザをサポートする地盤を作ることが出来るからです。Think aheadだー!
今後の方針
というわけで、イミグレーション側も考えました。
でも、規定やルールの変更だけでは状況を改善出来ないところまで来ている為に、今回の大掛かりな変更の発表をしたんです。
その大掛かりな変更は、ビザ申請に至るまでの三つのカテゴリーから成り立っています。
移民を雇う全ての会社の登録
現状、Accredited EmployerとNon-Accredited Employersの差が大きいため、イミグレーション側にほとんど記録がないような会社でも移民を雇うことが出来ました。
このアンバランスな状況を打破するための最初のシステムが、移民を雇う意思のある会社は事前に審査が必要な登録を必須とするというもの。
Accredited EmployerにもPremium等のランクがある。
審査には、
- ニュージーランド人をトレーニング出来るような環境の有無
- 報酬を高めに設定する
- 労働法の遵守
等々があります。
これは12ヶ月毎に審査を受け、登録が必要です。
ちなみに現地人をトレーニング出来る環境を作るという部分は、今年企業との相談の時に
これはあった方が良いとしっかり説明していたので、この発表後に助かったと言われたよん★いぇい。
職業チェック
今までの職業チェックはどの職業であろうと同じ規定が適用されていたために、柔軟性がなく、特定の業種が有利になるような状況でした。
今後は、以下の四つのうちのいずれかのチェックが適用され、審査される予定です。
- 収入チェック(Premiumの企業は年収中央値の1.5倍(年収$78,000だよ)、それ以外は2倍の年収を支払っていることが基準となる)
- スキルレベル1-3では各地域毎のショーテージリストとのチェック
- スキルレベル4-5ではセクター毎(例えば介護、観光やホスピタリティ、農業等)で合意を得ていく(これはケースバイケースで対応するという意味に近いかも)
- 人種や年齢層、学歴を含む各地域の特徴に合わせてのチェック
収入が結構厳しい感じがするよね。
ここを満たせない状況が考えられるから他のチェック項目があるんだろけど。
移民チェック
これは通常通りの健康診断や犯罪歴、学歴等のチェック。
この三つのカテゴリーチェックを経て、初めてワークビザへ繋がっていきます。
ちなみにShortage Listも2019年4月にRegional Skills Shortages (RSS) Listとして生まれ変わるんだよ。
これ大事だよ。
他のアドバイザーの会社でも来年の2月にShortage Listが更新されますよ、って言っちゃってるよ。
気を付けてね。
ここから考えられること
まず、多分やっとイミグレーションでもデータや情報からシステム・要項を構築する準備が整ったんだと思う。
教育データや労働データ(LEED関係)といった各データの横の繋がりが出来てきたんだね。
Anyways、ここから考えられるのは、早めに動ける人は来年中にしっかり動いた方が良いってことだよー!PINでもよく勧めていて申請しているのがWork To Residenceなんだけど、自分がこのビザの条件を満たせるかどうか調べるのも大事だよ!
とはいっても、移民に頼ることがなくなるというのは考え難いから、深刻に受け止め過ぎないのも大事です。
後は今まで以上に情報戦になることは確か。
どの業界がどの地域でどのような傾向にあるかを見極めることがアドバイザーにも求められると思うよ。
数年前からデータを使ってしっかり対策や方針を練ることが重要ですって言い続けて来たけど、無駄にならなくてホッとしました。
いろんな留学会社や移住会社がデータや情報に頼って本質を見失うなって書いてて、内心ハラハラでした。
本質を見極める手助けとしてデータと情報なんだけどさ。
実は以前イミグレーションのデータ分析系・データサイエンス系の求人があったんだよね。
こういう分析も楽しそうだし、上手く売り込んで自分も雇ってもらおうかな!とか思ったけど、多分そうするとPINのサポートはConflict of Interestで辞めなくちゃいけなくなるので止めました!
もちろんぺーぺーなので門前払いになること間違いなしだけど、想像だけなら自由だね笑
あいむ ぽじてぃぶまざーふぁkk。。。(自主規制)
長い記事に付き合って下さってありがとうございました。
周りでワークビザ関連で路頭に迷っている人がいたら紹介してあげてねー!
今年はもう一回くらいブログをアップしたいなーと思っています。
じゃーねー!
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