会社の紹介

オークランド, New Zealand
Power In Numbersはオークランドを拠点とする政府公認のイミグレーションアドバイザーの会社です。スタッフの平均在住歴は20年以上!オークランド大学へ通い、卒業し、移住を経験したスタッフとニュージーランド生まれで育ったスタッフのみで運営を行っています。
現地の現役統計データアナリスト(BSc、PGDipSci、MSc)の分析もあり、常に数万に及ぶ移住者の実際のデータを基に、最新の情報と分析を提供しています。勘、経験、雰囲気だけでアドバイスは一切致しません。ブログでは統計だけではなく、日常のこと、仕事のことや、永住権に至るまでのことを書いています。

2017年8月30日水曜日

永住権申請の最低年収の落とし穴

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落とし穴とかかっこいいこと言ってるけど全然落とし穴じゃないです。
タイトルで引き付けなきゃ!とか思ってかっこつけちゃっただけです汗

つい先日発表され、ここでも書いた永住権の新規定。

最低年収が設定されてしまったせいで、大慌ての人も、ギリギリセーフだった人も、はたまた一切影響も受けない人もいたことでしょう。


年収の足切りラインについて、ここで更に一歩踏み込んだ情報でも提供しようかと……


こういうのはクライアントだけにするべきなのか!?
と悩んでも仕方がないので書いちゃおう。



目次
いんとろだくしょん
Median(中央値)の推移
職種別の推移
最後に

いんとろだくしょん


何でMean(平均)ではなくてMedian(中央値)を使うの?

たまにクライアントから聞かれることがあります。

簡単に説明をすると、 Mean は極端な数字に影響を受けやすいのです。


感覚的に理解している人は多いと思います。中間テストや期末テスト、学年末テストで、

「やばい!英語5点だった!社会と数学が98点と95点なのに平均点をめっちゃ下がるじゃん!」

って内心慌てふためいていた人がいたはず。

これは実際はデキるタイプの学生なのに、英語が極端に低いせいで平均点が一気に下がる良い例です。極端な数字が存在する状況は、 Median を使う方がより現実を表した数値になるんです。


ちなみに年収で Mean を使うとアホみたいにお金を稼いでいる人がいるせいで平均年収が一気に上がります。もしイミグレーションがもっと意地悪で「最低年収は Mean 位でよくない?」とか言っていたら、設定額は時給換算で28.14ドル、年収では58531.20ドルになっていました。


そこまで意地悪ではなかったイミグレーションのおかげで、現在の設定は時給23.49ドルの年収48,859.20ドルになっています。


これは毎年11月に見直しされる予定です。


この「Median に応じて最低年収を設定する」は、毎年国の状況を反映出来るのでなかなか賢い。

Median(中央値)の推移



経済の発展という名の元に、国の年収は一段一段律儀に上がっていきます。

律儀に上がっているのは最低時給だけなのにね笑

それに伴って物価も上がっているのかな?
いんふれーしょんとかの話にも繋がっていきそうだけど。

でもどれだけ上がるかを示さないとにわかには信じられないよね。



グラフを見ると一目瞭然ですが、年収は毎年上がっていきます。
赤い部分が予測で、青いラインが現在の最低時給ラインです。

時給換算だとよくわからない。
って人もいるだろうから年収もどうぞ。


簡単なTime Seriesのモデリングをして今年、来年、再来年を予測します。

すると、
  • 今年は時給24.20ドル(年収50337.68ドル)
  • 2018年は時給24.90ドル(年収51786.44ドル)
  • 2019年には時給25.58ドル(年収53215.36ドル)
という結果に。

毎年、年収で言うと1000ドルから1300ドル位上昇する感じですね。

本来は誤差を計算し、それを提示します。

今回は少し面倒なモデルのせいで誤差の計算がややこしかったんです汗
で、省きました。


えぇえぇ統計学者失格です。もうただのモデリストとかモデラーとかでいいです。

正直、自分でこのグラフを見ると誤差の範囲を示していないせいでハラハラします。
でも多分計算始めたらこのブログを書き終えることはないであろう……


だから一年毎に1000ドルから1300ドル位かなぁと思っておけばいい感じです。


というわけで、今年の11月以降に永住権を申請することを考えている方はワークビザの間に少しずつ年収を上げていく算段が必要です。

これ。ホントに気をつけてね。
上手く年収も考えて仕事を続けないと、職歴ポイントの為に後一年!って気張って一年後にダメになってるかもしれないから。

職種別の推移

もちろん、この上昇率はあくまでも「全体」の話。
どの業種にもこの上昇が当てはまるかというと、そうではないかもしれません。

いつも通りデータを見てみましょう。


……どの業界も上昇してるじゃんね。生き物みたいに見てみるまではわからないのがデータなんです。先入観や思い込みはデータを扱う時は邪魔者以外の何者でもないので、最近になってデータに興味を持ち始めた人は気をつけてね。人は見たいものしか見ない、解釈したいようにしか解釈しない生き物だからね。


黒が全体で、青がProfessional、黄色がManager職の中央値です。


一番目立つのは、やはり Professional の強み。
常に全体の上に位置していて、安定した右肩上がりをキープしています。
が、ここ数年はその上昇率にも陰りが見えてきている気がする。

それに対して特筆すべきは、Manager 職です。
段々 Professional(青線)との幅が狭まってきてるんだよ!
この人達は成長率ナンバーワンだ。

少なくともどの業界も上がっているので、それは良い傾向なんじゃないかな?


何で今年以降の予測しないの?


と思うかもしれないけど、予測するにはデータが少なくてモデルを作れないのです。
ANZSCOが導入されたのが2006年とかじゃないのかな?

だからデータ不足。
ただ上昇傾向はありそうな気がするって話と業種によっては簡単に今回の規定はクリア出来るって話です。

最後に

鋭い方なら、最初のセクションを読んでいてあることに気付いたハズ。

「2017年」を予測している。

実は現在の23.49ドルは昨年11月の Median(中央値)なんです。


今年のデータはまだありません。


と言うことは、今年も11月に再度年収が設定される可能性があることを忘れないでくださいね。


もし、今年設定をしないとすると、最初の変更が2018年の11月になり、それまでは2016年の基準のまま最低年収が設定されます。

そして2018年の変更に使われる Median は……どうなるんだろ。
2017年のを使うのかな?それとも一気に二年分上げて2018年のにするのかな?

とおかしなことになるので、今年の11月で再度年収を設定する可能性もあるということを考えておいた方がいいよー!

だからお給料を上げる交渉をするなら強気に25.00ドルとかにしておくのが無難です☆

あと、Median は中央だから各業界内の真ん中の年収または時給だよ!
各業種の半分の人は、上のグラフのラインより多くもらっているから、安心して下さいねー☆

というわけで今回は年収規定の話でしたー。

今週は iHeart Radio に Kimbra のチケットを頂いたので行ってきますー♪
週末はアリアナ・グランデだね!

ドキドキ満載の一週間です。

じゃーねー!

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